全国財・サービス・観光商業連合(CNC)が15日、今年のクリスマス商戦の売上は昨年比で3・4%増との予想を発表した。
この数字は、昨年比で2・2%増という従来の予想を見直したものだ。CNCでは、オンライン販売(電商)が増え、全体を押し上げると見込んでいる。修正後の予想が的中すれば、2017年以来の大幅成長となる。
CNCはクリスマス商戦での電商額は昨年より64%増えると試算。新型コロナのパンデミックにより、実店舗の営業時間や入場できる顧客数が制限される中、3~9月の電商取引が、販売量で45%、販売件数では110%増加した事を基にして算定したという。
CNCのジョゼ・ロベルト・タドロス会長は、クリスマス商戦はパンデミックによって生じた損失をある程度回復させてくれると見ている。ただし、21年に関しては「新たな展開は困難で、回復は緩やかなものとなる」という見通しを明らかにしている。
一方、新型コロナの感染が再拡大し、社会隔離の厳格化なども言われている事と電商増加との見通しから、クリスマスの時期には相当数見られる一時雇用は、例年ほど多くならないと見られている。CNCによると、今年のクリスマスは、昨年より20%少ない1万8千人の雇用増に止まる見込みだ。
この時期に消費が増える資材やサービス214項目は、11月末までの12カ月間で9・4%値上がりしており、このままのペースで行けば、クリスマス商戦の時期の価格は昨年より約11%高くなると見られている。
レアルの価値が11月までの12カ月間で32・3%低下した事で、9~11月に輸入されたクリスマス用品の量は昨年同期より16・5%減っている。昨年と同程度の量が輸入されているのは飲料だけだという。
地理統計院(IBGE)によると、10月までの12カ月間の生産者物価指数(IPP)は36%上昇しているが、この間の末端価格は12%程度しか値上がりしておらず、小売業者のマージンを圧迫している。(15日付アジェンシア・ブラジルより)