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《ブラジル南部豪雨》最後の行方不明者の遺体発見=犠牲者全部で21人に

最後の不明者が遺体で見つかったと報じる22日付G1サイトの記事

 【既報関連】16~17日にサンタカタリーナ州イタジャイ渓谷を襲った集中豪雨で行方不明となっていた男性が、22日朝、遺体で見つかり、不明者の捜索活動に終止符が打たれた。
 同州では、16~17日にイタジャイ渓谷で12時間で1カ月分という激しい雨が降った上、19日には州南部で強風、20日は州西部で強い雨と自然災害が続き、プレジデンテ・ジェツリオ、リオ・ド・スル、イビラマ他、計25市で家屋倒壊、浸水その他の被害が出た。
 22日に発見されたのは、最後まで行方がわからなかったプレジデンテ・ジェツリオ在住男性の遺体だ。これにより、今回の豪雨の犠牲者は、プレジデンテ・ジェツリオ18人、リオ・ド・スル2人、イビラマ1人の計21人となった。犠牲者の中には子供や青年、高齢者も含まれていた。
 足掛け6日となった捜索活動には、軍警やボランティアの消防士約100人と警察犬5匹、市役所が提供した重機が投入された。近隣の諸市から駆け付けた消防士達も、動物の救助や人道支援、清掃などを手伝った。

 21日午後、遺体となって発見された3人の内2人は、22日未明に埋葬された。
 プレジデンテ・ジェツリオ市ジェツリオ・ヴァルガス・ボランティア消防団の消防士達は、市内にある川や湖が急速に増水し、堤防や堰の決壊、氾濫が起きた事も被害を大きくしたと考えている。
 同消防団は14の池で決壊や氾濫の危険を察知。豪雨時には避難誘導なども行った。それ以外の四つの湖でも、水位や安全性の監視を21日まで続けていた。豪雨後は、パラナ連邦大学の地理学者達も上空からの視察を行っている。
 親戚や知人の家に身を寄せている人や避難所にいる人は減っているが、22日現在もなおプレジデンテ・ジェツリオで155人、イビラマで96人、リオ・ド・スルで21人、ロントラスで80人、シデロポリスで3人が自宅に帰れずにいるという。(22日付G1サイトより)