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《ブラジル》政権最大の問題は保健衛生=コロナ禍深刻化で数値上昇=ワクチン戦争で拍車がかかる

ダッタフォーリャの調査結果を伝える26日付ア・タルデ紙の記事の一部

 ダッタフォーリャの最新調査によると、国民の27%は現政権最大の問題は保健衛生と考えている事がわかったと26、27日付伯字紙、サイトが報じた。6月は19%だったから、ボルソナロ大統領とジョアン・ドリア・サンパウロ州知事とのワクチン戦争や新型コロナの感染再拡大などで、新型コロナ対策は国の問題と考える人が増えたようだ。
 27日現在の新型コロナの感染者は前日比1万8479人増の748万4285人、死者は前日比344人増の19万1139人、回復者は651万5370人(87・1%)で、治療中の人は77万7776人(10・4%)だ。
 20~26日(感染学上の第52週)は新規感染者数が前週比で24・1%減の25万2651人、新たな死者は15・2%減の4439人で、6週間続いた増加傾向が途切れた。新規感染者数が前週を上回ったのはマット・グロッソ・ド・スル州、セルジッペ、リオ・グランデ・ド・ノルチ、ロライマ、リオの5州、死者数が前週より増えたのはマット・グロッソ州、バイア、セルジッペ、アラゴアス、アマゾナス、アクレ、ミナス、サンタカタリーナ9州だった。
 増加傾向中断は、11月以降の増加傾向や医療崩壊の危機に慌てた自治体が外出規制を強化した事の効果ともとれる。だが、第52週は24日の集計発表が平日より2時間も早かった上、25日から3連休となり、結果確認や集計が繰り越された可能性が強い。
 感染再拡大後は病床不足や自宅で亡くなる人発生との報道も続いているし、多くの専門家は人との接触が増える年末年始は感染が増えると見ている。

 予防接種は欧州や中南米でも始まったが、ブラジルは緊急使用許可や正式登録の申請さえなく、ワクチン購入契約数も不十分で、死者増加や経済活動の回復の遅れ、接種開始国がブラジル人の入国を拒否する可能性などへの懸念が出始めた。政府のメディア攻撃や大統領の接種拒否発言などで正しい情報が伝わらず、接種を躊躇する人も出ている。
 今回の世論調査は12月8~10日に2016人を対象に行われ、誤差の範囲は上下2%ポイントだ。保健衛生以外の問題は失業13%、経済危機8%、汚職7%、教育6%、政治5%、暴力4%、インフレ2%と続く。新型コロナのパンデミックは3%だった。
 保健衛生を最大の問題とした人は、女性34%に男性20%だった。年齢層では45~59歳の人、所得別では最低賃金二つまでの人が多い。本当に必要な場合以外は外出していない人も、この割合が31%と高い。
 また、現政権を良い/最良と評価する人で保健衛生を最大の問題とした人は23%だが、普通と評価した人は30%、悪い/最悪と評価した人は29%が保健衛生を懸念している。
 感染を怖がっている人や状況は悪化と見ている人は保健衛生を問題視する人が30%を超えたが、既に感染した人や感染が怖くない人、状況は改善中と見ている人では25%、22%、20%だった。緊急支援金の受給者の30%、緊急支援金が唯一の収入源だった人の27%も保健衛生を最重視している。