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《サンパウロ証券取引所》マグリアーノ元社長死去=コロナ感染症の犠牲者に

在りし日のマグリアーノ氏(Divulgacao)

 サンパウロ証券取引所(Bovespa)の元社長、ライムンド・マグリアーノ・フィーリョ氏が11日、コロナウイルス感染症により、入院先のサンパウロ市アルバート・アインシュタイン病院で亡くなった。78歳だった。11日付伯字サイトが報じている。
 マグリアーノ氏は1942年にサンパウロ市に生まれた。父親は1927年に国内で最も歴史のある信託会社のひとつ、マグリアーノ投資信託を創業した実業家。マグリアーノ氏も、ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)で学んだ後、父の投資信託会社に入社し、金融業界に入っが、そこから離れてBovespaに入った。
 Bovespaでは1997年から2000年に副社長をつとめた後、2001年から、BovespaがBM&Fと合併してB3を開設した08年まで、社長をつとめた。

 同氏の社長時代の業績で最も語られるのは、2002年にBovespa Vai ate Voceと呼ばれるプログラムを導入し、30万人を超える新たな投資者を獲得したことだ。B3のジウソン・フィンケルスタイン最高経営責任者は、「B3が300万人もの個人投資家を持つに至ったのは、マグリアーノ氏のおかげだ。彼が個人投資家の市場参加を促してくれたから、証券市場はここまで成長できた」とその功績をたたえている。
 マグリアーノ氏は50日ほど前から体調を崩し、アルバート・アインシュタイン病院で入院生活を送っていた。コロナでの死去したため、一般の人が参加する形の通夜は行われない。