伝統的な報道メディアの情報を収集している人の方が、フェイクニュースに引っかかりにくいことが、国内外の大学の共同調査によって明らかになった。11日付フォーリャ紙が報じている。
これは米国のシャーロット大学、ブラジルのミナス・ジェライス州連邦大学、ペルナンブッコ州連邦大学が共同で行った実験でわかった。
調査員たちは、11月19〜24日にサンパウロ市の有権者を500人ずつ2グループに分け、Aグループにはフォーリャ紙の3カ月無料サービスを提供すると共に、ニュースのファクトチェックの方法やその結果などを伝えるEメールを送ったが、Bグループにはそのような処置はほどこさなかった。
この2グループを12月8〜16日にオンラインで再招集し、「セルジオ・モロ氏が証言者から賄賂を受け取った」「ユーチューバーのフェリペ・ネット氏が児童への性的虐待を擁護した」など四つのフェイクニュースを見せる実験を行った。その結果、これらの一つでも「真実」ととらえた人は、Aグループが46%だったのに対し、Bグループでは65%と、19%ポイントの差が出た。
また、四つのニュースの一つは11月と12月の2度、調査参加者に提示された。Aグループでは11月に、このニュースを本当だと信じた人が20%いたが、12月にはこの割合が12%に落ちた。だが、Bグループでは、このニュースを本当だと信じた人が、11月の21%から39%に増えていた。
個々の参加者に「情報を得るために普段読んでいるメディアは何か」と訊ねた結果と、フェイクニュースを真実だと思い込んだ割合をメディア別に見てみると、フォーリャやUOLサイト、グローボ局のニュースといった大手マスコミを週4回以上利用している人はフェイクニュースを真実だと信じる割合が読んでいない人より17~10%ポイント低かった。
だが、フェイクニュース・サイトとして知られる「ブラジル・パラレロ」、「テルサ・リーヴリ」の利用者は19~22%ポイント高かった。ワーストはウニベルサル教会と関係が深いといわれるレコルデ局の24%ポイントだった。