いよいよ四世ビザ要件緩和実現に一歩前進か――日本の出入国在留管理庁は現在、日本の法令検索閲覧ウェブサイト「e―GOVポータル」にて、日系四世受入れ制度による要件見直しについてのパブリックコメント(意見公募)を2月21日まで受け付けている。四世ビザの条件を緩和してほしいなどの意見がある人は、この機会に声を送ったほうが良さそうだ。
この制度は2018年7月1日から日系四世受入れを行う為に開始され、当初年間3、4千人の訪日が期待されていたが、2年以上経った20年9月末時点で、在留資格認定証明書交付数はわずか121件しかない。入国数は87人にとどまっており、ブラジル人が7割、次にフィリピン、ペルー、米国人もいる。
この制度は「本国と日本社会との懸け橋人材」の育成を趣旨とした制度で、最大5年間の期限を設け、働きながら日本語や日本文化を学び、帰国後に日系社会に貢献する名目で設計されたものだ。
ところが、取得要件の難易度が高くビザ取得の壁になっている。
具体的には「18歳以上から30歳以下まで」の年齢制限や、「家族を帯同しないこと」、「日本語能力試験N4程度の能力」などの厳しく、2年を超えて在留する場合はN3レベルの語学力必要になる。
また「四世受け入れサポーター」という個人または非営利団体が無償で四世の生活や入管手続きの支援行う場所も探さなければならない。このサポーターはボランティアであるに加えて、月に一度生活状況の確認及び年1・2回入国管理局へ報告義務がある。
その他、日本での仕事は自身で探す必要があり、自費で日伯間の書類収集と申請を行い、渡航・生活費用も負担する。そういった厳しい要件がビザ取得を難しくしていると言われる。
今回、日本政府は同サイト内にて制度要件の見直し案について意見を募集中。現行では「入国時N4の人は訪日2年目でN3取得すると3年以上の滞在が可能」、もしくは「入国時にN3取得済みなら3年以上の滞在が可能」というのが規定だ。
それを「入国時にN5・N4・N3、またはN4相当にJICA監修した来日前日本語講座を終了したものが必要で、滞在3年目でN3を取得すること」に改正を検討している。
尚、電話での意見提出は対応していない。電子メールやFAX、郵送文書、サイト内での記載フォームのみでの提出となる。提出期限は21年2月21日(日本時間)必着とし郵送も同様に同日必着。提出文書は日本語のみ。詳細は以下サイトにて。(e―GOV=https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=315000036&Mode=0)