ブラジル北東部の観光名所、フェルナンド・デ・ノローニャ島で、新型コロナ感染症による初の死者が出た。同島はペルナンブコ州都レシフェから545キロの沖合にあり、国内有数の美しい海岸で知られる観光名所だ。
死亡したのは同島在住で62歳のジョゼ・ベゼラ・ダ・シルヴァ・フィーリョ氏だ。シルヴァ氏は呼吸困難や咳、発熱をみて、16日に救命用飛行機で州都のレシフェ市に運ばれ、サンルカス病院の集中治療室に入院した。感染が正式に確認されたのは翌日で、そのまま治療を受けていたが、22日朝、州保健局に死亡が通達された。
シルヴァ氏は同島保健局に勤めており、家庭訪問を行う医師や看護師を車で送迎するなどして、新型コロナ感染症と闘っていた。島の人々からは「ベゼラさん」と呼ばれ、コロナ禍で困難を覚える人々が増える中、自分の仕事を忠実に果たしていたという。
同島でのコロナ感染者は20日現在で377人で、シルヴァ氏は同島初の犠牲者となった。(22日付G1サイトより)