《ブラジル》下院新議長の言動に早速矛盾＝予防接種強調後に３密フェスタ

　１日夜、下院議長に選ばれたアルツール・リラ下議（進歩党）が、当選直後に「国民に予防接種を」と強調しながら、その直後に当選を祝うフェスタを開き、人混みを作るなど、矛盾した行動をとった。
　リラ氏は当選確定後、下院の本会議場で、「社会的保護ネットワークを強化する方法を検討する必要がある。また、国民に予防接種を施し、公的財政のバランスをとる事も追及しなければならない」と語った。
　新議長は「予防接種を施す」という言葉（vacinar）を３度も繰り返し、新型コロナの感染拡大を懸念し、１日も早い予防接種実施が必要と強調しているかの印象を与えた。

　しかし、その後、ブラジリアの高級住宅街で、リラ新議長の当選を祝うフェスタが行われ、大勢の人と共に集まった上、マスクも着けずに笑顔を見せる新議長や、無防備なまま歩き回り、知人や友人と抱擁や握手を交わす様子を映したビデオなどが流れた。
　このフェスタにはルイス・エドゥアルド・ラモス大統領府秘書室長官も出席しており、リラ氏らと挨拶を交わしている。
　メディア関係者はリラ氏の側近にフェスタの事について尋ねたが、側近達は、マスクを着用しなかった事や、社会的な距離の確保を怠った事についてコメントする事を断ったという。（１日、２日付Ｇ１サイトより）