サンパウロ市での90歳以上のコロナワクチンの90歳の一般高齢者への接種スケジュールは、当初8日開始だったが、前倒しされて5日にはじまった。サンパウロ州政府が5日にコロナ対策の「プラノSP」の見直しを行い、サンパウロ市などの外出規制が5段階中3番目の黄レベルに戻った。5日付現地サイトが報じている。
大サンパロ市圏では8日から90歳以上の人たちへの接種を開始する予定だったが、WHO(世界保健機関)が「接種を急ぐように」との声明を出したことや、市内の保健所(UBS)へのワクチン配布も終了したことなどで、サンパウロ市市役所が接種の前倒しを決めた。これにより、5日は早朝から、UBSをはじめとする市内477の医療機関で、「コロナバック」を使った一斉接種が開始された。ドライブスルーでの接種は予定通り8日からはじまる。
東部モオッカのUBSでは、午前8時30分までだけで20人ほどが接種を受けた。一番乗りだったルシア・フェラーリさん(94)は、「テレビを見ていて偶然、予定が早まったことを知った」と語っており、「ワクチン接種には希望がある。不安が減った」と喜びを語っている。レイナルド・ヴェニッセさん(90)は、「この瞬間が来るのを昨年からずっと待っていた」とうれし涙まで流していた。
5日には最新の外出規制のレベル発表も行われ、大サンパウロ市圏、アラサトゥーバ、サントス海岸部、カンピーナス、レジストロ、プレジデンテ・プルデンテの6地区が、8日から黄レベルに戻る。オレンジ・レベル(5段階中2番目)以上の地域では6日から、土日、祝日の商業活動を認めることは3日に発表済みだが、黄レベルでは、オレンジレベルだと20時までの平日の営業時間が1日10時間、最大で22時まで認められる。ただし、黄レベルでも、酒類の販売・提供は20時までだ。
オレンジは、バレットス、マリリア、ピラシカーバ、サンジョゼ・ド・リオ・プレット、リベイロン・プレット、サンジョゼ・ド・ボア・ヴィスタ、ソロカバ、タウバテーの8地区、最低の赤レベルはアララクアラ、バウルー、フランカの3地区となった。