感染力が強い変異株により、感染者や再感染者が急増したアマゾナス州マナウス市では、2月最初の10日間の新型コロナによる死者が1月同期比で急増したと12日付現地サイトが報じた。
同州保健予防財団のデータによると、2月上旬のコロナ感染症による死者は448人で、1月同期の270人より65・93%増えた。
アマゾナス州は昨年末からの感染再燃で、11日現在の感染者は29万49人、死者は9619人となった。州都マナウス市の感染者は13万2610人で州全体の45・72%にあたるが、死者は6764人で70・3%を占め、2度の医療崩壊が及ぼした影響の大きさを示している。
ただし、マナウス市での新規入院者数は減少しており、1月1~10日の1737人に対し、2月1~10日は1057人で、39%減少した。
同市の病床占有率はまだ90%と高いが、ウイルソン・リマ知事は5日、感染拡大が減速化したとして、外出規制の一部緩和を発表した。
同州では感染者数急増で医療崩壊が起きた事を受け、1月14日に夜間外出禁止を決め、その10日後には24時間の外出規制を敷いた。だが、今月8日からは外出規制は夜間のみとし、一部の商業活動も認めている。
同州、特にマナウス市での感染急拡大はP1と命名された変異株ウイルスによるとされ、世界各国がブラジル人またはブラジルを経由した旅行者の入国を禁じるといった事態が起きている。
マナウス型の変異株による患者は他州でも増えており、国内での懸念も拡大。一部の専門家はマナウスでの第3の波発生も警告している。