15日に開催された世界貿易機関(WTO)の一般理事会で、ナイジェリアのヌゴジ・オコジョイウェアラ氏(66)が事務局長に選出された事を受け、ブラジル外務省が同日、ブラジルは自由貿易体制の立て直しのため、新事務局長に協力するとの意向を表明した。
WTO事務局長は、ブラジル人のロベルト・カルヴァーリョ・デ・アゼベド前局長が退任した昨年8月以降、不在状態が続いていた。オコジョイウェアラ氏は財務相経験者で、世界銀行でも働いた経験がある。
一般理事会で承認される前の評価でも、「経済と外交で豊富な知識を持ち、指導力もある」などと称賛されていた。WTOのトップに女性が就任するのは初めてで、アフリカ出身者としても初のトップとなる。就任は3月1日だ。
外務省は15日に出した声明で、オコジョイウェアラ氏を、WTOや多国間の貿易システムが直面している問題に対処するために必要な基本条件である政治的、技術的にも成熟したリーダーと称賛。WTOの基本的な任務である自由貿易を促進し、交渉、紛争解決、透明性というWTOの3本柱を維持しつつ、必要な改革を行うためにオコジョイウェアラ氏と協力する事を約束すると共に、今年開催される第12回閣僚会議では、特に農業において、現実的かつ野心的な結果を示す意向も表明した。(15日付アジェンシア・ブラジルより)