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東西南北

 変異株の影響で、サンパウロ州でもコロナウイルスによる死者が過去最高レベルを日々更新するほどの惨状となっているが、思わぬところでも感染を拡大させる事態が起きていた。サンパウロ市東部にあるヴィラ・フォルモーザ霊園で、2週間ほど前から、貯水槽のメンテナンスのために、通夜などが行われる区画で水が出ず、トイレも使えない状態になっていた。同霊園は南米最大で、今年は1日平均45人が埋葬されている。市公務員組合では、コロナ禍なのに、葬儀に来たら、トイレに水がなく手も洗えないし、人が列をなしているでは、感染拡大に一役買っているようなものと苦言を呈した。8日には回復したようだが、死者急増による埋葬場所確保の問題もあるだろう。死者減少は1カ月以上後とも言われている。葬儀関係者にとっても、現在の状況はかなり危機的だ。
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 パンデミックの影響でほぼ1年間営業が止まっているクルーズ船業界だが、関係者は10月頃からの業務再開を目指しているという。当面は5月頃に「ワクチン接種者のみを対象」にして徐々に船を出航させはじめ、ワクチンがより本格的に行き届いた10月には、ということなのだろう。クルーズ船の利用者は高齢者が多いから、70歳以上のワクチン接種のめどが立った故の見通しだろう。クルーズ船はパンデミックの初期、大量感染の場ともなり大打撃を受けた。
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 10日のサッカーのリベルタドーレス杯予選ラウンド。グレミオは本拠地ポルト・アレグレでのアジャクチョ戦に6―1で圧勝。同カードの次戦は16日に敵地ペルーで行われるが、6点差をつけられて負けない限り逆転はされないので、気分的にはかなり楽だ。次戦で勝てば、グレミオはグループ・リーグに進出できる。