連邦警察が19日、ミナス州ウベルランジアで「ディープウオーター作戦」を敢行し、1~2月に明るみに出たブラジル史上最悪、2億2300万人分の情報漏洩事件に関与した嫌疑で、ハッカーのマルコス・ロベルト・コレイア・ダ・シウヴァ容疑者(24)を逮捕した。
同容疑者は、2020年の統一地方選で選挙高裁のコンピューターに不正にアクセスしようとした件で摘発され、自宅軟禁となっていたが、大型情報漏洩事件にも関与していたとの嫌疑が固まってきたため、逮捕令状が出た。
連警はこの他にも、ペルナンブコ州ペトロリーナとウベルランジアの両市で家宅捜索も行った。
ペトロリーナで家宅捜索の対象となった家屋の一つでは不正取得の武器も見つかり、ハッカーが銃器の不法所持の現行犯として逮捕されたが、このハッカーの名前は公表されていない。
1~2月に判明した情報漏洩では、ボルソナロ大統領やロドリゴ・マイア元下院議長、ダヴィ・アルコルンブレ元上院議長、11人の最高裁判事らの当局者も含む人物や企業の情報が売りに出されたりしていた。漏れた情報の大半は、個人並びに法人の納税者番号や名前、住所、電話番号、車の情報などで、機密情報とされるものも含まれていたとされている。
シウヴァ容疑者はツイッターで情報漏洩などに言及していたが、現時点ではまだ、同容疑者が主犯なのか否かなどは明らかにはされていない。
1~2月の事件はブラジル最大のインターネット犯罪で、同件の担当はアレッシャンドレ・デ・モラエス最高裁判事だ。
情報漏洩事件はその後も続いており、先週は1億1200万人の職業や給与、ワッツアップの番号などが漏れ、関係者を慌てさせた。(20日付エスタード紙、同フォーリャ紙、19日付G1サイトなどより)