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JICA新所長に江口氏=「ブラジルの伸び代大きい」

江口所長

江口所長

 国際協力機構(JICA)ブラジル事務所に江口雅之所長(54歳、宮城県生まれ)が1月に着任、3月5日に来社した。
 江口氏は1989年、学生時代に1年休学して中南米を旅行した経験をもつ。当時ハイパーインフレ時代だったこともあり、バールで食事をしていると隣に座った男性から「早く食べないと値段があがるぞ」と言われて驚いた、との経験を披露して懐かしんだ。そんなブラジル人の明るさや大胆さが好きだという。
 所長はブラジル駐在3回目。1回目は97年、カルドーゾ政権時代に海外経済協力基金(OBCF)の政府開発援助(ODA)の部署でリオ事務所に4年間駐在。2回目は、2期目のルーラ政権とその後のジウマ政権の時代、2009年に同じく同部署のブラジリア事務所に勤務した。
 今回の着任前は東京本部のプロジェクト評価部に従事。その他ペルーにも3年駐在していたが、仕事で本格的に日系社会に深く繋がるのは今回が初めてだという。
 江口所長は、「ブラジル人は優しい人が多い。ブラジルは中所得国からなかなか抜け出せず問題も多いが、その分、改善する伸び代がまだまだある」と期待する。
 日系社会については、「100年以上続く日系社会が築いた信頼の歴史を、今迄以上に強化し維持できるように協力したい。そして私も移民の歴史を勉強していきます」と熱く語った。