リオ州内35市への浄水供給と下水処理を担当する水道・下水公社(Cedae)の運営権に関する入札が4月30日に行われたと4月30日付現地サイトが報じた。
リオ州最後の大型公社であるCadaeの入札は、リオ州財政の健全化に不可欠とされる一方、市民の命を左右する水の管理は公的機関が行うべきとする人々や、人員整理などによる解雇を恐れる人達から、強い反対を受けていた。
だが、いったんは差し止められていた入札が直前になって許可され、4月30日の開札となった。35年間の運営権に関する入札は四つのブロックに分けて行われ、三つのブロックで競売が成立。3ブロックでの落札価格は、最低入札価格(底値)の106億レアルを114%上回る226億レアルだった。
競売に関心を示した企業は国内外で12社に及んだが、最終的には四つの企業共同体が入札を行った。だが、第3ブロックは応札者がおらず、三つのブロックのみで入札が成立した。
リオ市南部を含む第1ブロックは、企業共同体のAegeaが底値を103・13%上回る82億レアルで落札。リオ市バラ・ダ・チジュッカ区とジャカレパグア区、ミゲル・ペレイラ市、パラチ・ド・アルフェレス市の第2ブロックは、企業共同体のイグア・プロジェトスが底値を129・68%上回る72億8600万レアルで落札。リオ市中央部と北部、バイシャーダ・フルミネンセの8市からなる第4ブロックは、Aegeaが底値を187・75%上回る72億300万レアルで落札した。
開札は聖市の証券取引所(B3)で行われ、ボルソナロ大統領の一行がその様子を見に来た。だが、新型コロナの犠牲者が40万人を超えた事で、ボルソナロ氏の責任を問おうとした群集が、プラカードなどを持ってB3の前で待ち構え、一行に卵を投げつけるという事件も起きた。
投げつけられた卵は壁を汚しただけで、誰にも当たらなかったが、ボルソナロ氏の一行は群集をさけるため、開札終了後は、裏口から出て行ったという。
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