在マナウス総領事館は4月27日、アマゾナス州イタコアチアラ市の同障害者を支える親と友の会(APAEイタコアチアラ、シランジェ・ロドリゲス会長)との間で、草の根・人間の安全保障無償資金協力による「障害者特別学校整備計画」供与式を実施した。
教育や医療の環境改善を図り、利用者の生活の質を向上や健康的な育成促進のため8万6138米ドルが供与される。同団体が運営する特別学校の電気設備の改修や機材一式(エアコン17台、理学療法及び歯科医療機材)の整備に使われる。
式には中村玲子総領事代理、ロドリゲス会長のほか、マリオ・アブライン同市市長をはじめとする、同団体へ提携し協力を行っている保健局長、教育局長、社会福祉局長といった関係者も出席した。
同APAEは約42年の間、州政府、市役所、全国APAE連盟と連携しながら、障害者の権利保護や、能力向上への活動を行ってきた障害者支援団体。
ロドリゲス会長は挨拶で「今回の支援により、施設が改善され、より質の高いサービスの提供が可能になりました。活動に共感し、支援して頂いた日本政府及び日本国民へ心より御礼申上げます」と謝辞を述べた。
中村総領事代理は「今後、改善された環境の下で、利用者の皆様がより良いサービスを受けられることを願っています」と述べ、「同支援を通じて日本国民と同州民の絆が深まる事」への期待も寄せた。
同州APAE連盟のマリア・ド・ソコーホ・ジル会長は「障害を持つ我々は長年、生きる権利と生活向上ために戦ってきました。環境は改善されてきましたが、課題は残っています」とし、「希望や夢を実現のため、更なる理解と支援を求めます」と訴えた。
アブライン市長「公的機関は障害者支援に力を入れるべきであり、市も複数の局が協力して、同団体に協力を行ってきました。今般、総領事館が同団体の施設の環境改善に素晴らしい貢献を行って頂いた事に深謝します」と感謝の言葉を述べた。
クリスチアーニ・カルバーリョ同市社会福祉局長は、草の根・無償資金協力による支援への感謝や、同団体の長年にわたる活動への敬意を表しつつ「障害者への支援や共生は社会における重要課題の一つ」と述べた。