5月1日18時、駐サンパウロ日本国総領事館楠彰首席領事が4日から転任するにあたり、青年文協、ブラジル日本青年会議所(JCI・BJ)、外務省研修生OB会の共催でオンライン送別会を開催した。
「若手達が危機をチャンスとして乗り越えるでしょう。日系社会や日本との絆も強まるはず」――楠彰首席領事はそう日系社会へ励ましと期待のメッセージを寄せた。最後に声を震わせながら「是非若者にも知って欲しい」と4月17日に行った日本国際関係史講義を紹介した。
この講義は4月17日にブラジル漫画家協会(Abrademi、佐藤フランシスコ紀行会長)と共にオンライン上で開催したもの。Abrademiユーチューブ(https://www.youtube.com/channel/UCVcANC1t_nAyV5EmmxKnhVQ)から動画が視聴できる。
オンライン会議アプリを使い開かれた送別会はブラジル日本文化福祉協会(文協、石川レナト会長)のユーチューブ上でもライブ中継され、リアルタイムで視聴した人からも多くコメントが寄せられている。
「土曜に『私達のアミーゴ楠彰さんの送別会ライブ何しよう?』って石川さんが電話してきて、この人は休まないのかなって思いました」――挨拶の先頭を切った福原憲二カルロスさんは開催のエピソードをそう語った。
その後あらためて楠首席領事の経歴を紹介。外交官となる以前の学生時代ポルトガル語を学ぶために留学した事や好きなブラジル料理などの話も挟み、思い出と共に振り返った。続く多くの人達も楠首席領事との思い出を振り返りつつ別れを惜しんだ。
歌手の平田ジョエさんも出演し、ロベルト・カルロスの名曲「アミーゴ」を一部日本語アレンジが入る五木ひろしのカバー版で歌い上げた。次に長渕剛の「乾杯」が続き、終わりの節を参加者皆で合唱し和やかな雰囲気の中で乾杯に移った。
乾杯の音頭をとった石川文協会長は、「楠首席領事は日伯の大きな友情のシンボル」と称え、「日伯間の交流に大変尽力してくれました」と感謝を述べた後、「ビバ!乾杯!サウージ」と音頭をとり、画面越しで皆グラスを持ち乾杯した。
最後に楠首席領事は改めて感謝を述べ「日系社会や諸団体とのイベントは私の家族にとってもとても良い思い出です。忘れる事は出来ません。是非また戻ってきます。その時は移民120周年の時かも」と冗談を交え笑顔で締めくくった。
式には日系諸団体からの参加者のほか、現在日本に居る楠首席領事の家族からのビデオメッセージや楠聡子夫人も参加。青年文協によるトッキーニョ(TOQUINHO)の「aquarela」演奏や写真スライドショーも行われた。
文協からは石川会長をはじめ、西尾ロベルト義弘副会長、和田ロドルフォ=ネットワークプロジェクト委員長、秀島マルセロ副会長、松尾治評議会副会長が思い出を振り返りつつ別れを惜しみ、新たな任地での成功を祈った。
外務省研修生OB会の上原テリオ会長、川瀬アレシャンドレ理事、JCI・BJからヴィットル・セザール・ナカムラ会長、村上パトリシア元会長、ジャパンハウスの栗田クラウジオ=運営・イベント・施設担当局長もスピーチに参加した。
送別会の模様は文協ユーチューブチャンネル(https://www.youtube.com/watch?v=wtJUfjGWq08)で今も視聴ができる。
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