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《ブラジル》コロナ死者45万人を超過=再燃で規制強めるサンパウロ州内陸部=全国でUTI高占有率に懸念

サンパウロ州で最初にロックダウンを採用したアララクアラ市(2月、Divulgacao/Prefeitura de Araraquara)

 メディア集計の新型コロナによる全国の犠牲者が45万人を超えた24日、サンパウロ州リベイロン・プレット市が、集中治療室(UTI、ICU)の占有率が96%に達した事などを理由に、州のコロナ対策の「プラノSP」より厳しく、3月に採用したロックダウンに近い外出規制を27日から実施すると発表した。
 同州アララクアラ市ではロックダウンを視野に置いた市長令を出すなど、新型コロナの感染再燃を懸念する市が対策を強化していると24、25日付現地サイトが報じた。
 24日現在の新型コロナ感染症による死者はメディアの集計で45万26人、保健省の統計では44万9858人に達した。40万人突破から25日(保健省統計では26日目の25日)での5万人増は36日間での10万人増よりもペースが落ちているが、1日平均の死者は1900人台が継続。1日平均の感染者が6万5千人前後で増え続けている事、観察・治療中の患者が110万人を超えている事と共に、全国的な懸念材料だ。
 リベイロン・プレットの場合はUTI占有率が96%に達し、新たな患者受け入れが難しくなった事や、1月以降の死者が昨年の総計に達した事が規制強化の理由だ。
 規制強化は3月に採用したロックダウンよりもやや緩く、銀行やガソリンスタンド、工場や建設関係の営業は認められるが、スーパーやパン屋のような生活必需品を扱う店もデリバリーかドライブスルーでのみ利用可能だ。

 一般商店やショッピングセンター、理・美容室、ジムの営業、スポーツイベント、宗教施設や公園、屋外での集会も禁止された。規制強化は27日からで、公共交通機関も止まる上、午後9時~翌朝5時は外出禁止となる。規制継続に関する判断は31日に行う。
 サンパウロ州ではバタタイス、ヴィラドウロ、コロンビアなども州より厳しい規制を採用中で、ベベドウロではスーパーやパン屋の利用もデリバリーかドライブスルーのみだ。サンパウロ州で最初にロックダウンを採用したアララクアラ市は、ロックダウンの実施と解除に関する市長令を出すと共に、一斉検査の意向も表明した。
 感染再燃への懸念は全国的といえ、先週の時点でUTI占有率が80%を超えた州は27連邦自治体中の17。ペルナンブコ、パラナ、北大河、セアラ、サンタカタリーナ、ピアウイ、セルジッペの7州では90%を超えている。
 パラナ州では病室の空きを待つ人が1千人を超えており、クリチバ市などがロックダウンを採用している。ペルナンブコ州も24日に、レシフェ大都市圏や農村地域などの規制強化を発表した。
 また、サンパウロ州では25日から、インド株流入を防ぐための交通機関での検疫を高速道路にも拡大。マラニョン州からの旅行者には特別な注意が払われる。
 なお、24日には連邦直轄区保健局も、インドから来た男性旅行者がインド株に感染している可能性があるとして、観察を続ける意向である事を表明した。

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