「先週からNHKが見られなくなった」などの苦情や問い合わせが先週から編集部に届くようになった。事情をよく聞いてみると、相談者らは皆聖市の「Ippon Tec Soluções em Informática Ltda」社が提供するインターネットテレビ視聴システム「WILLフォン」を利用している。
同社の親会社である情報通信業者WILL株式会社(東京本社)は、日本の消費者庁から2018年12月と2019年7月、「特定商取引法」に違反する行為をしていたことから行政処分を受けた。
同様に消費者庁は今年3月21日から2023年3月20日までの24カ月間、WILLらの事業の承継会社であるVISION株式会社に、訪問販売に関する業務の一部(勧誘、申込受付及び契約締結)を停止するよう命じた。
複数の本紙読者が先週から何十回もIppon Tec Soluções em Informática Ltda社に電話で問い合わせをしているが、まったくかからないという。27日、本紙からも電話したが応答がなかったので、メールで問い合わせをしたところ、次の回答があった。
《現在、ほんの一部のチャンネルでサーバーのメンテナンスが入っていますが、その他のチャンネルは通常通りに視聴可能(メンテナンス開始日より現在に至るまで)となっております。
プログラムを立ち上げると自動的にメンテナンスのお知らせ画面が表示されますが、そのままリモコンのOKボタンを押しますとテレビ視聴画面が表示されます》とのことだった。
今回、ブラジルで日本のテレビを見るシステムが不調を起こしたのが、3月の消費者庁の行政処分と関係があるかどうかはわからない。だが、今回同様の「突然見られなくなった」との苦情は過去数回、本紙にも寄せられている。日本の本社が行政処分を受けている最中だけに、他のシステムに乗り換えるのも一つの手段といえそうだ。