【既報関連】22日にインドから帰国し、サンパウロ州のグアルーリョス空港経由でリオ州のカンポス・ドス・ゴイタカゼス市まで戻ったインド株感染者に関し、サンパウロ市とリオ州の当局が濃厚接触者の追跡調査を始めたと27日付アジェンシア・ブラジルやG1サイトなどが報じた。
サンパウロ市役所は27日、ゴイタカゼス市の男性と同じ便に乗っていた同市在住者2人について、最寄りの保健所(UBS)が経過観察を始めたと発表した。
リカルド・ヌネス市長によると、二人ともコロナ感染症の症状は出ておらず、変化があれば、保健所が適切に対応するという。また、現時点ではまだ、インド株による市中感染が起きたという報告は出ていない事も確認した。
リオ州の場合も状況はよく似ており、州全体でインド株への感染が確認された男性と接触した可能性のある人物の割り出しを行っており、経過観察を始めたという。
リオ市保健局によると、26日の内に確認された同市在住の接触者は29人で、ただちに感染の有無を確認する検査を実施した上で、隔離状態に入るよう指示。何らかの症状が現れた場合は速やかに当局に連絡を取る事になっている。
また、インド株に感染した事が判明した男性はリオ市に移動させ、同市保健局の観察下に置いたという。男性も隔離状態を継続している。
男性とその接触者達の検査やサンプルの分析には、オズワルド・クルス財団(Fiocruz)も協力する事になっているが、現時点では、接触した可能性のある人達の中からは陽性反応は出ていないという。
リオ市保健局とリオ州保健局も、インド株による感染蔓延を避けるための方策について、保健省と協議を行っており、水際対策の強化を行う意向を表明した。他方、どのような変異株であっても感染予防対策は同じとして、これまで同様にワクチン接種を進めると同時に、マスクの着用や手指の消毒、社会的な距離の確保といった対策を州民に呼びかけていく方針も明らかにした。
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