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《ブラジル》前代未聞!大統領予備機でコカイン輸送=空軍パイロットの余罪7回も?

ブラジル大統領の専用機(Isac Nóbrega/PR, via Wikimedia Commons)

 2019年6月にG20首脳会議に向かったボルソナロ大統領の予備機を操縦し、スペインで麻薬輸送の容疑で逮捕された空軍軍曹のパイロットが、過去に7回の同様の余罪があることが判明した。5月31日付現地紙が報じている。
 空軍軍曹マノエル・シウヴァ・ロドリゲス容疑者は19年6月、東京で開催されたG20に参加するボルソナロ大統領が乗った専用機の予備機を操縦していた。スペインのセヴィージャに着いたが、匿名通報で39キロ(640万レアル相当)のコカインを所持していたことがばれ、逮捕された。
 マノエル容疑者の余罪は、妻ヴィルケラーネ氏との携帯電話の通話記録で判明した。それによると、最初の犯行は19年3月で、ブラジリアからサンパウロ州にコカインを運んでいる。このときの会話では、夫婦が重度の財政難に陥っていたことが窺えるという。

 同年4月には公務を利用してアゼルバイジャンまで行った後、スペインで途中降機し、コカインを届けていた。このときは、4月30日~5月5日にレバノンやアフリカのカーボ・ベルデ、スペインのマドリッド、イタリアのローマ、ポルトガルのリスボンを訪れた。
 この直後、マノエル容疑者は3万2900レアルのバイクを購入。自宅の改築も行っている。警察は、同容疑者がこのときの麻薬運搬で少なくとも10万レアルを得たと見ている。
 マノエル容疑者は、国内ではサンパウロ市やレシフェなどの4便、国際線で3便の計7便で麻薬輸送を行ったと見られている。
 警察は、今回の調査ではマノエル容疑者以外にも麻薬輸送に関与していた空軍関係者がいたことが判明したとしている。

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