【群馬県発=國分雪月記者】日本海外協会(林隆春会長、東京所在)が5月29日、群馬県邑楽郡大泉町のブラジリアンプラザで定例会議を行った。会議には林会長をはじめ16人が参加し、同協会が進める各プロジェクトについて話し合ったほか、初参加の日系企業家らによるブラジリアンプラザを使用した新講座の設立計画などの発表が行われた。
会議では先日建碑式が行われた外国人共同供養墓(東京都八王子)の運営や、コロナ禍の困窮者向けフードバンクプロジェクトに関する進捗状況の確認が行われた。
初めて会議に参加した亀井貞(さだし)ブルーノさん(二世)は内装工事や解体工事、電気工事やリフォームなどを行う株式会社R・テクニカの経営者だ。
ブラジリアンプラザのスペースを利用し、建設業に従事するために必要な技術指導と資格認定を行う職業訓練校の創設プロジェクトについて発表した。卒業後には就職サポートも行うという。また、本プロジェクトは人材不足が課題となっている内装業を習得するコースを皮切りにする。
亀井さんは「本当にやりたいことを見つけることができれば、仕事をちゃんと続けることができる」と熱く語り、本プロジェクトの必要性を訴えた。次回会議では日系ブラジル人の建築業関係者らから情報収集行う。
同じく初参加の富沢(とみざわ)チエコさんは小売業の株式会社ラ・フォンテーヌを経営している。ブラジルの下着ブランド「HOPE LINGERIE」や化粧品「O BOTICÁRIO」を日本に輸入販売している。
富沢さんは「ブラジルの日系社会の中で日本でも通用するような製品を生産し、日系社会が活性化するようなビジネスを作りたい」と参加者らに語り、プロジェクトで扱う製品について相談した。こちらのプロジェクト内容についても引き続き話し合いが行われる。