国家電力庁(Aneel)が15日、過去91年間で最悪の水危機のため、来年は電気料金が最低で5%値上がりするとの見解を表明したと同日付現地サイトが報じた。
中西部や南東部、南部にかけての少雨は記録的で、電力関連の複数の公的機関は5月以降、2001年のような電力危機を避けるための方策を検討し始めている。
鉱山動力省は13日、今年の少雨は電力関連の統計が始まってからの91年間で最悪とした。とはいえ01年以降、風力発電や火力発電、太陽光発電といった水力発電以外の電源の確保に努めてきた事で、全国的な輪番制の導入を避け得るとの見解も明らかにした。
だが、新たな発電施設の建設や火力発電の多用は発電コストの上昇や消費者の負担増を招く。この事は、5月の電気代が赤旗1の追徴金によって値上がりした事や、6月の追徴金は赤旗2になった事でも明らかだ。赤旗2の場合の追徴金は、100キロワット/時あたり6・24レアルだ。
Aneelによると、1~4月の火力発電による発電コスト増は43億レアルに上り、1~11月の累計は90億レアルに達する見込みだ。この分は来年、家庭用並びに産業用の電気代を最低で5%押し上げるという。
この見解は下院の公聴会で表明されたもので、来週は追徴金額の調整を行う意向も明らかにされた。追徴金額の調整は赤旗2に関するもので、最低でも100キロワット/時あたり7レアルになる見込みだ。Aneelは7・57レアルを考えており、その通りになれば、20%以上の大幅調整となる。
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★2013年4月9日《ブラジル》北東伯=干ばつが地域経済に影響=大統領の口約束に不満=将来への不安は解消せず=貧者が立ち上がる手段なし
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