国家衛生監督庁(ANVISA)は15日夜、ロシア製コロナワクチン、スプートニクVに関して、それまで認められていた分に加え、もう7州への輸入を認めた。16日付現地紙、サイトが報じている。
新たに認められることになったのは北部、北東部、中西部の7州だ。
具体的な割り当ては、パラー州に17万4千回分、ゴイアス州に14万2千回分、パライバ州に8万1千回分、北大河州とマット・グロッソ州に7万1千回分、ロンドニア州に3万6千回分、アマパー州に1万7千回分となっている。これらの量は、それぞれの州人口の1%に相当する。
スプートニクVはすでに、バイーア州、マラニョン州、セルジッペ州、セアラー州、ペルナンブッコ州、ピアウイ州の6州で緊急輸入が認められていた。これで現状で全13州、92万8千回分の輸入が認められたことになる。
スプートニクVはロシアが開発したワクチンで、効用は90%以上と発表されている。また、世界60カ国以上で使用されていることから、ブラジルでの使用を望む人も少なくなく、とりわけ、北東部の州が緊急使用を認めるよう求めていた。
ただ、副作用への懸念がかねてから報じられていたことなどから、ANVISAが4月に承認を拒否。6月になってやっと、インド製のコバクシンと共に、「使用制限つきで緊急使用を認めるが、品質(安全性)は保証しない」という形での輸入が認められた。
今回の追加輸入でも、「妊婦への接種は行わない」などの厳しい制限が要求されている。
一方、15日に伯国に到着予定だった、スイスのヤンセン社のワクチン300万回分の到着が遅れている。同ワクチンは3月31日にANVISAによって緊急使用が認められた4番目のワクチンだ。同社からのワクチンは使用期限切れ間近の品という点でも懸念されていたが、使用期限が延長され、関係者が安堵したばかりだ。 保健省は15日に、到着予定日は16日と発表したが、16日朝の時点でもなお、まだ確認中との情報が流れている。