大統領府は17日、保健省のコロナ対策特別局長にロザーナ・レイテ・デ・メロ氏を任命し、同日付官報に掲載した。同職は、上院コロナ禍CPIでの証言で話題を呼んだルアナ・アラウージョ医師が指名を受け、名前も公表されたにもかかわらず、任命拒否となったものだ。17日付現地サイトが報じている。
ロザーナ氏はマット・グロッソ・ド・スル州の一般外科及び腫瘍外科医で、同州の地域医療審議会の議長などもつとめてきた。テメル政権では保健省で教育局部門のコーディネーターをつとめたことがあり、連邦政府とはつながりがあった。
2017~18年には、教育省の全国医療インターン委員会の特別局長、2019年にはアブラアン・ウエイントラウビ教育相(当時)の下で、高等医療教育局教育開発担当ディレクターもつとめている。
マルセロ・ケイロガ保健相はロザーナ氏に関して「指名を快諾してくれており、医師間の調和に関してもいい人物。医学界での受けも良い」と語っている。
コロナ対策特別局長はケイロガ保健相就任後の5月に設置されたもので、最初に指名されたのはルアナ氏だったが、指名10日後に反故にされていた。
この件は今月2日に開催されたCPIでルアナ氏が証言したことで話題となり、ケイロガ氏が8日に、「保健省の他のスタッフを説得できなかった」とCPIに理由を語っていた。一説では、大統領府の承認が得られなかったともされている。
ルアナ氏は、ボルソナロ大統領とは対照的に、コロナ対策に関しては科学に忠実な姿勢を貫いている。2日のCPIでも、早期治療に関して歯に衣をきせない発言を行い注目を集めていた。