ブラジル南東部のミナス・ジェライス州ポッソス・デ・カルダス市で21日、市内にある銀行を狙ったと見られるトンネルが見つかり、翌朝、トンネルを掘るのに使われていた建物が隔離されたと21、22日付G1サイトなどが報じた。
トンネルが発見されたのは、同市中央部にある家賃月2万4千レアルの建物だ。トンネル発見までに支払われた家賃は総計24万レアルに及んだという。
警察によると、建物内にはモニター用のカメラが4台設置されており、警察が踏み込んだら分かるように監視する機材に電源が入っていたという。トンネルは長さ40メートルほどで、建物の背後にある連邦貯蓄銀行や隣にあるブラジル銀行の方向に延びていた。
トンネル発見は裁判所の立ち退き命令がきっかけ。裁判所の職員が立ち退き命令が出た事を伝えるために出向いたが、誰もいなかったため、警察に通報。警察が捜査したところ、建物の奥にあり鍵が掛かっていた部屋の中でトンネルの入り口が見つかった。
軍警や市警は22日に建物の隔離と現場検証を行った。また、トンネル内部の調査は消防が担当した。現場となった建物の周辺には複数の銀行の支店があるが、宝石などの保管も行っている連邦貯蓄銀行やその隣のブラジル銀行が最も可能性が高いと見られている。
同市では6月1日も、民家の地下を掘った15メートルほどのトンネルが見つかっている。このトンネルは、昨年11月から家賃が払われておらず、警察と裁判所の職員が踏み込んだ事で発見された。
こちらのトンネルが掘られた理由はまだ分かっておらず、警察が調査していた。22日の時点では、二つのトンネルを掘った人物に関係性があるかなどは判明していない。