29日朝、サンパウロ州で先住民たちがレジス・ビッテンコート高速道を封鎖するデモを起こした。彼らは、新たな先住民保護区の制定を困難にする法案に反対の姿勢を示している。29日付現地サイトが報じている。
今回のデモは午前5時50分頃から、サンパウロ州南部のミラカトゥ(レジス・ビッテンコート高速道377キロ付近)で起こった。参加した先住民は約350人だった。
このデモは、下院の憲政委員会(CCJ)が23日に承認し、本会議での審議に回した法案「490/2007」に反対するもの。この法案は農牧派議員が推進しているが、新たな先住民保護区の制定を困難にするものとして、先住民から強い反発を受けている。
デモ参加者たちはレジス・ビッテンコート高速道サンパウロ方面行きの車線を全て占拠していたが、交渉後、午前8時45分頃に解放した。このデモにより、交通が乱れ、同高速道の378キロから389キロ間で渋滞が起きた。
ブラジリアでは今月8日から、各地の先住民が集まって抗議活動を続けており、警官とデモ参加者の抗争も起きている。この抗争のため、下院CCJは22日に法案審議を止める必要も生じたが、翌日の審議で同法案を承認している。
抗議活動は全国的なもので、サンパウロ州では25日の朝も、グアラニ族の有志がバンデイランテス高速道の封鎖しての抗議デモを行っている。