【既報関連】リオ市のパケター島では6月20日に新型コロナワクチンの実験的な一斉接種が行われたが、接種前に行った血液検査の結果、一斉接種に参加した未接種者(当時)の40%は既に抗体を持っていた事が判明したと7日付G1サイトなどが報じた。
リオ市市役所の発表によると、同島で行われたアストラゼネカ製のオックスフォード・ワクチンを使った実験的一斉接種「パケター・ヴァシナード」には同島住民の約70%が参加した。
リオ市保健局は一斉接種前に、同島の住民4180人中2300人に対して血液検査を行っており、その結果、ワクチン接種前の成人の約40%と青少年の21%が既に抗体を持っていた事が判明した。
同島の成人(18歳以上)で実験的一斉接種に参加したのは約1500人だったが、一斉接種前には、1344人が2度目の接種、1971人は初回接種を受けていた。これらの既接種者(1度または2度の接種を受けた人達)では90%に抗体ができていた。
これらの数字は、ワクチン接種以前にも既に、相当数の人が新型コロナウイルスにさらされ、抗体を持つに至っていた事を示す。7~8日付の記事では各島民が持っていた抗体の量に触れたか否かが不明だが、接種前の抗体を持っている人は、既に新型コロナウイルス感染症に罹患していた可能性と共に、マスク着用や適度の距離の確保などによって感染回避を図っても微量のウイルスが体内に入り、少しずつ抗体を作っている可能性があるといった説の実例である可能性がある。
同島での一斉接種は今後、青年層への接種を経て、2度目の接種に進む予定だ。
★2021年6月11日《リオ市》パケター島でコロナの一斉接種=18歳以上の人に20日に
★2021年7月8日《リオ州》グランデ島でも一斉接種=今度はヤンセンのワクチンで
★2021年6月1日《サンパウロ州》集団接種で死者が95%も激減=セラーナ市の実験で効果歴然=周囲では感染増が続く中
★2021年6月30日《サンパウロ州》アストラゼネカ製で一斉接種実験=初回接種だけで感染71・3%減少
★2021年6月16日《ブラジル》半量のワクチンでも有効か=ヴィアナ市で実験接種始まる