ブラジルオリンピック委員会(COB)が16日、23日に開幕となる東京五輪の開会式で旗手を務める選手2人の名前を公表したと同日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。
東京五輪では史上初めて、男女のペアが旗手を務める。男子はバレーボールのセッターでキャプテン、金メダリストのブルニーニョ、女子は北京大会(2008年)の銅メダリストで柔道63キロ級のケトゥレイン・クアドロスだ。
チームの仲間にさえ、旗手に選ばれた事を伏せていたという二人は、ブラジルの色をイメージしたインフォーマルな装いのシャツを着て、大役を務める。
ケトゥレインはブラジル人女子選手で初めて、五輪の個人技でメダルを獲得した人物だ。また、女子選手で旗手を務めるのは、2000年のシドニー大会のサンドラ・ピーレスと2016年のリオ大会のイアネ・マルケスに次ぐ3人目だ。
メダル獲得後の2大会の出場権を逃した彼女にとり、13年ぶりの五輪出場と旗手に選ばれた事は、かけがえのない喜びだ。彼女は柔道選手かつ女性の一人として、旗手に選ばれた事を誇りとしている。柔道の選手が旗手を務めるのは、バルセロナ大会(1992年)のアウレリオ・ミゲル以来だ。
ブルニーニョは、16年のリオ大会で金、08年の北京大会と2012年のロンドン大会で銀を獲得したベテランだ。
ブルニーニョも旗手に選ばれた事を誇りとし、「ブラジルの五輪参加種目の中でも重要な柔道とバレーボールから旗手が選ばれたのは、正当な判断だと思う」「旗手に選ばれた事は個人の栄誉でもあるが、各種目の果たしてきた役割が認められたのだと思っている」と語った。バレーボールの選手で旗手を務めるのは彼が初めてだ。
ブラジルは自国が経済危機の中にあった1928年と世界大戦のために中止となった1940、48年の大会以外の22回大会に選手を送り続けてきた。
22回の大会で旗手を務めたのは20人。シルヴィオ・デ・マガリャンエス・パディーリャは1936年のベルリン大会と48年のロンドン大会の2回、ジョアン・カルロス・デ・オリヴェイラも1976年のモンテリオール大会と80年のモスクワ大会の2回、旗手を務めた。この二人はいずれも陸上の選手だった。