国立気象観測所(Inmet)が、今週はこの冬3度目の寒波が来て、南部から南東部にかけて強く冷え込むと警告を発したと24~26日付現地サイトが報じた。
ミナス州では25日未明も強い冷え込みを記録し、76市で降霜を見た。冷え込みが厳しいのは同州南部と南東部で、マンチケイラでも冷害が出る可能性がある。
同州では今年既に、過去20年間で最大の霜害が出ている。23日にはテレーザ・クリスチーナ農相も冷害発生を認め、コーヒー栽培農家などへの補償を約束した。
例年以上の寒波で被害を被ったコーヒー農家はミナス州だけではなく、パラナ州やサンパウロ州でも同様の被害が発生。苗木などは土をかぶせて守れたが、成木は手を施せなかったという農家もあり、2度の寒波で葉や実が焼けたりして収穫できなくなった上、来年の収穫も30%は減ると予想する人もいる。
国家配給公社(Conab)は23日、霜害を受けたコーヒー園は20万ヘクタールとの予想を発表。昨年12月は606レアルだったアラビカ種のコーヒー(60キロの袋)の値段は23日には960レアルに跳ね上がった。寒波再来で被害拡大の可能性も大だ。
6月末からの寒波は、オレンジなどの果物やトウモロコシ、葉野菜類などにも被害をもたらしているが、今週来る南極方面からの寒波は、ブラジル南部、南東部をはじめ、中西部や北部でもかなりの影響を及ぼし得る。
ミナス州南部や南東部、リオ州山間部などでは既に零下を記録したところが出ているが、28日から8月1日にかけての寒波では、農作物に被害が出る程の降霜や降雪が起きると予測されている。