リオ市のパケター島で25日、12~17歳の青少年への新型コロナのワクチン接種が行われたと同日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。
パケター島はリオ市市役所とオズワルド・クルス財団(Fiocruz)が共同で行っている「パケター・ヴァシナード」というプロジェクトの対象で、一斉接種によるワクチン効果や未接種者への感染抑制効果、Fiocruzが扱っているオックスフォード・ワクチンの安全性、抗体形成率などの分析が行われている。
同プロジェクトの第1陣は、6月20日に行われた、18歳以上でワクチン未接種だった人への一斉接種だ。事前に行った血液検査では、それまでにワクチン接種を受けた人の抗体の有無、ワクチン未接種者の抗体の有無も分析された。
今回の接種に使われたのは、国内で唯一、12~17歳への接種が承認されているファイザー社製のワクチンで、約400人の青少年が接種を受けた。これにより、同島の青少年は90%以上が接種を受けた事になるという。
文学作品の舞台にもなっている風光明媚な島の面積は約120ヘクタール。住民は4千人余りで、島の中には昔ながらの家と土の道が続いている。
青少年も事前の血液検査を受けており、この時点で21%は既に抗体を持っている事が判明していた。
青少年への2度目の接種は6月20日に接種を受けた大人達と同じ、8月15日に行われる。
全国では、12歳以上の青少年への接種を行う事を希望または計画している自治体も複数出ている。だが保健省はまだ正式なゴーサインを出しておらず、ジルマール・メンデス最高裁判事が保健省に検討を急ぐよう命じている。
現段階ではこの年齢層への接種が認められているのはファイザー社製のワクチンのみだ。サンパウロ州政府は8月から12歳以上の青少年への接種実施を計画しており、サンパウロ市のブタンタン研究所が国家衛生監督庁(Anvisa)に同年齢層へのコロナバックの緊急使用許可を申請している。