ジェツリオ・ヴァルガス財団(FVG)が計測する工業界の信頼感指数(ICI)が7月に0・8ポイント(P)上昇し、108・4Pを記録したと28日付現地サイトが報じた。
ICIは0~200で表され、100を超えると肯定的と判断される。7月のICIは3カ月連続で上昇し、1月の111・3Pに次ぐ好結果となった。
7月のICIを押し上げたのは、前月比で0・9P上昇した将来への期待だ。この数値も3カ月連続で上昇し、104・9Pとなった。現状の評価は前月比で0・5P高の111・8Pだった。
とはいえ、工業界の現状は決して楽観視できる状態ともいえない。その事は、6月には3・4P上昇したICIが、前月比で0・8Pの上昇に止まった事でも明らかだ。
FGVのクラウジオ・ペルヂガン氏によると、特に深刻なのはチップその他の部品類の供給不足や水危機に伴う電力供給の問題、将来への先行き不透明感だという。
部品などの原材料不足はパンデミックの間、常に言われており、自動車業界では、部品供給が不十分なため、高額商品を優先的に生産するなどの方策を採っている。
それでも、設備稼働率は前月比で0・7%P向上し、80・1%となった。この値は2014年11月に記録した80・3%に次ぐ好結果だ。
今年に入ってからのICIは新型コロナの感染再燃で2~4月に悪化した。月間の死者が8万人を超え、厳しい外出規制が続いていた4月は前月比で0・7P減の103・5Pまで低下。2~4月の平均はその前の3カ月間の平均より2・6P下がっていた。