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《ブラジル》フォーカス=インフレ見込み6・88%に=18週連続の上方修正

インフレ予測とSelicを引き上げたと報じる9日付Sunoサイトの記事の一部

 9日発表の経済動向予測調査「フォーカス」は、インフレ予想を18週連続で引き上げ、6・88%としたと同日付現地サイトが報じた。
 フォーカスは中銀が金融機関などを対象に行う経済動向予測調査で、今年末の広範囲消費者物価指数(IPCA)の予想は、6・79%が6・88%に上方修正された。
 今年のIPCAの予想引き上げは18週連続。6月末以来、3度に及ぶ寒波襲来(今月半ばも再来の予想)による食品価格高騰や燃料、電気代の値上がりなどがインフレをさらに押し上げると理解している事を示した。
 6月のIPCAは5月を下回る0・53%だった。それでも今年の累計は3・77%、12カ月間では8・35%となっている。

 7月のIPCAは10日発表の予定だが、15日締めの予想値は0・72%で、さらに高進する見込みだ。これらの予想は政府の公式目標の3・75%はもちろん、上限の5・25%も大幅に超えている。
 これらの動きを受け、市場関係者は来年のインフレ予想も3・81%から3・84%に引き上げた。23年と24年の予想は3・25%と3%のままで据え置かれた。
 他方、インフレに歯止めがかからない事と中銀通貨政策委員会(Copom)が次回会議で1%ポイントの引き上げを示唆した事を受け、年末時点の経済基本金利(Selic)の予想値も、7%から7・25%に上方修正された。
 来年末のSelicの予想値は今年と同じ7・25%だが、23、24年の予想は6・5%だ。
 なお、今年の国内総生産(GDP)成長予想は5・30%、来年は2・05%のままで据え置かれた。