サンパウロ州内陸部のボツカツ市で8日、6万1741人の市民が2度目となるオックスフォードワクチンの一斉接種を受けたと8、9日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。
これは、保健省とボツカツ市役所が、オックスフォード大学、オズワルド・クルス財団(Fiocruz)、パウリスタ州立大学、アストラゼネカ研究所、サンパウロ連邦大学、ビル&メリンダ・ゲート財団の支援を得て行っている実験的一斉接種の一環だ。
同市での一斉接種は、オックスフォードワクチンの有効性を調べ、予期せぬ副反応などを観察するためのものだ。同市では、ワクチン接種と並行して、接種後の抗体形成の様子や同市での新型コロナ感染者や死者、入院者の推移、同市で確認された新型コロナウイルスの型の判定なども行われている。プロジェクトの適用期間は8カ月とされている。
ボツカツ市役所によると、5月22日に行われた一斉接種に参加したが8日に2度目の接種を受けなかった人は4989人で、14日に同市のスポーツ施設に用意される接種会場か、近所の医療機関で2度目の接種を受けるようにとの呼びかけが行われている。8日の接種にはマルセロ・ケイロガ保健相も立会った。
同市での一斉接種は非常によい結果を得ており、初回接種を終えた段階で、新規感染者の数は80%、入院患者の数は86・7%減少した。
ケイロガ保健相は8日朝、「同市での一斉接種は保健省が主導する国家予防接種計画を立案、実行するために連邦政府が尽力している事を表すもの」とした上で、「初回接種時は1日で6万人以上が接種を受けたが、同日もこの快挙が繰り返される」と予告していた。
★2021年8月4日《サンパウロ州》コロナ禍=ボツカツ市の入院患者激減=ワクチンの一斉接種の効果で
★2021年6月30日《サンパウロ州》アストラゼネカ製で一斉接種実験=初回接種だけで感染71・3%減少
★2021年4月30日《サンパウロ州》ボツカツ市で実験的一斉接種=今度はOxfordワクチンで