サンパウロ市市役所が13日、保健所(UBS)で使いきれずに残るワクチンを有効利用するため、新型コロナの2度目のワクチン接種予定日前でも希望者は接種を受けられるようにする計画を打ち出したと13、14日付現地紙、サイトが報じた。
食べ物や液体などの残量を「Xepa」と呼ぶ。各ワクチン容器には通常、数回分がまとめて入っており、1回分しか打っていないに、その日の列が途切れた場合などはXepaが無駄になる。そこで接種希望者を呼び出して、残量を打つことにした。
今回は2度目の接種を促進するため、コロナバックなら15日以上、それ以外のワクチンは60日以上経っていれば、初回接種時に伝えられた予定日前でも接種を受ける事を認める。
登録受付は16日からで、自宅や勤務先、学校に近いUBSに氏名と連絡先を登録しておけば、各UBSがその日の夕刻に残っているワクチンの量に応じて登録順に連絡を入れてくれる。接種希望者は、UBSが閉まる時間までに出向く必要がある。
これは、14~15日に計画されている「ヴィラーダ・ダ・ヴァシナ・サンパ」によって、18歳以上の成人への初回接種が終了する予定である事を受けた措置だ。
サンパウロ市での2度目の接種は、コロナバックが4週間後、アストラゼネカ社やファイザー社のワクチンは3カ月後が原則だ。これは抗体形成までに要する時間や形成後の強さを考慮した措置だが、Xepaでは接種間隔の短縮が認められる。
より高い予防接種効果が得られるのは2度目の接種による抗体形成後だ。そのため、同市でデルタ株感染者が確認された後、ファイザー社やアストラゼネカ社のワクチンでは2度目の接種まで3カ月も待たなければならず、その前に感染する可能性が高いとして、早めの再接種を勧める声が出ていた。