リオ市市役所とオズワルド・クルス財団(Fiocruz)が進めているリオ市パケター島での新型コロナの実験的一斉接種が第3段階に入り、15日に成人と青少年が2度目の接種を受けたと同日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。
「パケター・ヴァシナダ」というプロジェクトは、ワクチン接種による感染状況の変化を調べ、ワクチンの有効性や未接種者への感染抑制効果などを調べるために行われており、ワクチン接種と並行して、抗体の有無なども確認している。
ワクチン接種の方は、成人への初回接種、青少年への初回接種、成人と青少年への2度目の接種と段階的に進んでいる。
同プロジェクトではまず、初回のワクチン接種の前に2300人の血液検査を行い、抗体の有無を調べた。市保健局によると、この時点では、未接種の成人の40%、市のキャンペーンで既に接種を受けていた成人では90%が抗体を持っていた。また、未接種の青少年の21%が抗体を持っている事も確認された。
成人向けの初回接種は6月20日で、成人人口の96%が初回接種を受けた。また、7月25日には、12~17歳の青少年の95%が初回接種を受けた。リオ市保健局によると、15日の接種により、同島の成人人口の85%は2度目の接種まで完了したという。
成人向けの一斉接種には、Fiocruzが生産しているアストラゼネカ社製のワクチンが使われ、青少年向けにはファイザー社製のワクチンが使用された。
市保健局は15日朝、成人4120人、青少年650人が接種を受ける見込みと発表した。市保健局では、もう一度血液検査を行い、何%の人が抗体を持っているかやその量を計測する予定で、60歳以上の高齢者を中心に、3度目の接種が行う必要があるかも判断する意向としていたが、16日には、8月末に高齢者向けの3度目の接種を行う予定だと発表した。
市保健局によると、高齢者に対する3度目の接種は、2度目の接種まで完了している人達を二つのグループに分けて行われ、アストラゼネカ社製とファイザー社製のワクチンが使われるという。
これによって抗体が強化され、感染抑制効果がより高まる事が確認されれば、市全体の予防接種計画も、3度目の接種の実施を念頭に置いたものに変更される事になる。