世界200カ国に拠点を持つ社会奉仕団体であるロータリークラブの一つ「サンパウロ・伯日ロータリークラブ」(ROTARY CLUB DE SÃO PAULO BRASIL JAPÃO)の会長に小笠原ロナルド氏が就任し、7月30日にオンラインで役員交代式が行われた。
小笠原新会長は「会長としての目標は奉仕活動中における会員達の安全を確保すること。全員がワクチン接種を受けるまで細心の注意が必要」とニッパク紙の取材に就任時の気持ちを語った。
日本のロータリークラブとの関係強化を計画しており、ロータリー財団と共に国際的な補助金プロジェクトを進めていく。「必要かつ人道的プロジェクトを行っていく事で日系・非日系企業に貢献することができると考えています」と小笠原新会長は説明する。
同クラブはサンパウロ市南部やABCD地域、ペルイベからベルチオガにかけての海岸部地域にあるロータリー・クラブ79団体を統括する第4420地区に所属する。
2020年から2021年にかけて会長を務めていたワタナベ・マルシオ前会長は「困難に直面しましたが、多くの社会的行動をとってきた」と1年間を振り返った。
同クラブは昨年のコロナ禍の中で講演会、バイア州やセアラ州フォルタレーザへの靴・マスクの寄贈、コロナ・ゼロ・プロジェクトとしてこどものその、希望の家の従業員と入居者へのPCR検査支援を行った。
非営利団体のインスティテュートGPAと協同で「クリスマス連帯(Natal Solidário)」キャンペーンを実施し、食糧品や衛生用品・清掃用品などあわせて6トン余りを集め、憩の園、希望の家、こどものそのに寄付した。
オンライン式典には第4420地区のガバナー(地区の代表者)であるアライデ・ビトリーノ氏、桑名良輔在サンパウロ日本国総領事、ブラジル日本文化福祉協会の石川レナト会長、ブラジル日系企業家協会(NEB、Nikkey Empreededores do Brasil)西村パウロ会長等も出席し祝辞を寄せた。
桑名総領事は昨年の活動とワタナベ前会長を称え、小笠原新会長の成功を祈念すると共に「共に働きましょう」と声をかけた。西村NEB会長は「彼が私達日系コミュニティの価値と遺産を受け継いでくれることを確信する」と期待を寄せた。
石川文協会長も同クラブの価値観の伝承に触れ「『より良い未来のために団結する』という理念に沿いながら、文協もプロジェクトに協力していく」と賛同のコメントを寄せた。
今年度の役員が一人ひとり登場してダルマにサインを書き、次にダルマを手渡ししてく形で紹介され、最後に小笠原新会長が受け取ってダルマの目の一つに墨を入れた。
最後にガバナーのアライデ氏は「新会長は同クラブを真剣に、謙虚に、意欲的に、献身的に、私たちの標語『生活を変革するために奉仕する』や、国際ロータリーの『自分のことを考える前に自分を捧げる』を念頭に、クラブを導いてくれるでしょう」と締めくくった。