24日、アルトゥール・リラ下院議長は、今週行う予定だった所得税改正法案(PEC)に関する審議を再度延期した。24日付現地紙、サイトが報じている。
これは、リラ議長がXPインヴェスチメントスのイベントに参加した際に語ったことによって明らかになった。
リラ議長によると、現在は同PECで最大の懸案となっている株主配当税の導入に関して、水面下での話し合いを行っている最中で、その上で各政党のリーダーたちとも話し合いを行うとの意向を示している。その結果、「今週の下院での審議は起こりえない」という。
このPECの審議は、セルソ・サビーノ下議(民主社会党・PSDB)を報告官として行われているが、これまでに3度、審議が延期されている。
同下議による提案では、株主配当税以外にも物議を醸している要素が存在する。それは、医師や弁護士、企業のソーシオ(共同経営者、株主)などが優遇される仕組みになっていることだ。
たとえば、報告官が改定した最終案だと、「推定利益で月額2万レアル受け取っている共同経営者に対する所得税の課税率は、現行の11・3%から7・3%に4%ポイント下がる。これが一般の被雇用者(正規雇用の従業員)だと、現行法で44・4%が43・7%に0・7%ポイント下がるに過ぎない。公務員の場合も、課税率の低下は0・7%ポイントのみだ
また、それが「月給10万レアルの人」となると、前記の条件の共同経営者は税率が11・9%から7・9%にと4%ポイント下がるが、一般の被雇用者は45・7%が45・6%にと、0・1%ポイント変わるだけだ。
リラ議長はこの内容に関して、「通過させるのは容易ではないかもしれない」と認めつつ、「だが不可能ではないと思う」と通過を望んでいる。
同議長はさらに、今回の所得税改正は、前年度予算にインフレ分を加えるという歳出上限法を守っており、財政責任法には抵触しないことを改めて主張している。
リラ議長は、今週の下院において、州や市の負債の支払いも含めた、「プレカトリオ」(裁判所による支払い命令)の内、高額のものの分割払いなどを盛り込んだPEC、さらに行政改革の審議を進める意向であることも明らかにしている。