ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)が25日、8月の消費者信頼感指数(ICC)は前月比で0・4ポイント減の81・8ポイントになったと発表したと同日付G1サイトなどが報じた。
ICCは0~200で表現され、100を超えると肯定的な評価をしていると判断される。そういう意味では、低下する前の7月さえ、決してよい状態とはいえない。それでも4カ月間連続して上昇していた事を反映し、6~8月の3カ月間の平均は3~5月の3カ月間の平均を1・89ポイント上回る81・6ポイントとなっている。
8月のICCが低下したのは、現状に対する信頼感が1・1ポイント低下して69・8ポイントとなった事が大きく影響した。特に現在の家計の状態への満足度が2・8ポイントと大幅に低下し、4月以来最低の63・0になったのが注目される。
他方、将来への信頼感は0・1ポイントの変化に止まり、実質的に安定した状態といえる。将来への信頼感は90・9ポイントとなった。
FGV調査員のヴィヴィアネ・セダ・ビッテンコート氏は、現在の家計の状態への満足度が大幅に低下した最大の要因は、失業率が高止まりしている事とインフレが高進している事で購買力が落ちている事だと見ているが、借財を抱える人や負債額が増えている事も信頼感を損なわせているようだ。
また、購買力が比較的高い人達の間でも信頼感が揺らいでいるのは、デルタ株の感染拡大でパンデミックの先行きに対する不透明感が強まっている事が原因と見ている。