連邦政府が11日、北東部で行われている風力発電や太陽光発電による電力を、少雨・干ばつによる水危機と電力危機に悩む南東部と中西部に送るための送電線を開設と12日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。
ミナス州ジャナウーバでの落成式には、ベント・アルブケルケ鉱山動力相、国家電力庁(Aneel)のアンドレ・ペピトネ事務局長、全国電力システム運営機構(ONS)のルイス・カルロス・シオッチ事務局長らが出席した。
風力発電や太陽光発電による電力配送に向けた電力同盟送信(Taesa)プロジェクトは、予定よりも5カ月早く完成した。10億レアルを投じて完成した送電線は、500万人が消費するのに充分な1600メガワット(MW)の送電能力を有している。
アルブケルケ鉱動相は、「一市民また大臣としてこのようなプロジェクトの発足に立ち会える事を誇りに思う。ブラジルでは3年間で太陽光発電が200%も成長した。これは本当に大規模な投資だ」と強調した。
ジャナウーバでのプロジェクトのための工事は2015年の入札で成立した事業で、将来、拡張する事も可能だ。開設された送電線2本は総延長542キロに及び、三つの変電所と共に、バイア州とミナス州との間の電力送信システムに組み込まれる。
ペピトネ氏は、「新たな送電線は北東部から南東部への送電量を25%高めてくれる。水危機で水力発電所貯水ダムの水位低下が著しい中、これらの送電線の果たす役割は大きい」と語った。
開設された送電線は、ピラポラ第2変電所~ジャナウーバ第3変電所間の238キロと、ジャナウーバ第3変電所~ボン・ジェズス・ダ・ラッパ第2変電所間の304キロで、最大電圧は500kVとなっている。
新送電線開設のためには、3万立方メートル超のコンクリートと1万2千トン以上の建造物、1万2500トン超の導体ケーブルが投入されたという。