サンパウロ商業協会(ACSP)が27日、9月の全国信頼感指数(INC)は8月と同じ74で、消費活動は停滞している事が判明したと発表したと同日付現地サイトが報じた。
INCは0~200で表され、100を超えると肯定的な評価をしているといえるが、9月は74で否定的な評価のままだ。指数が変化したのは8月の73から75に上昇したサンパウロ州のみだった。
INCは上昇傾向が続いていたが、今回の結果は、インフレ高進で購買力が落ちたり、緊急支援金の支給打ち切りが近づいたりして消費活動の回復にかげりが出始めた事を示している。
ACSPのエコノミストのウリセス・ルイス・デ・ガンボア氏は、「パンデミックによる経済活動の低下や失業などで庶民の所得は減っている。だが、外出規制によって抑制されていた消費活動は正常に行われている」という。同氏によると、人々はまだパンデミックによる影響を強く感じており、消費にも慎重だという。
ACSPによると、INCが最後に100を超えたのは2020年1月だったという。9月のINCは、全国1597人に聞き取り調査を行って算定され、誤差は上下2%ポイントだ。
なお、24日にジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)が発表した9月の消費者信頼感指数は75・3ポイントで、前月より6・5ポイント下がった。消費者信頼感指数も0~200で表し、100を超えると肯定的な評価とみなされる。
FGVの指数は現状評価と将来の評価で表現され、両方共8月を下回った。9月の場合、現状評価は68・8ポイント、将来の評価は81・1ポイントだった。