ここ数年、サンパウロ州でもっとも問題となっている犯罪のひとつに「銅線窃盗」がある。これは電信柱につながっている電線やケーブルを盗んで、その中に使われている銅を売りさばいて金儲けをたくらむものだが、このほど、2020年にサンパウロ州全域で盗まれた銅線の長さが、11億6700万メートルに及ぶことがわかった。これは地球27周分の長さで、月から地球までの距離の3倍に相当するとてつもない長さだ。サンパウロ市では今年に入ってからの1~9月にも、公道の照明用の電線148キロメートル分が盗まれているという。同種の犯罪の影響が信号や電話、インターネットなどにも及んでいることを考えれば、ただの窃盗で済む問題ではなく、資源や電力の浪費、交通の混乱、治安の悪化さえ意味する、きわめて深刻な犯罪だ。しっかりと取り締まりを行い、電力のありがたみを実感してもらうべきだろう。
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18日午前9時現在で、カンタレイラ水系の10月の降水量は89・6ミリを記録している。15日から17日の3日で約30ミリの降水があったのが効いた形となった。10月の月間平均降水量は122・3ミリ。向こう2日間も雨模様なので、このペースで雨が降り続けると、平均を超えることはありえそう。ただ、半年近く続いた少雨、乾燥の影響で乾いた地表が水を吸いこんだりしてからしか水位は上がらないため、同水系の水位は28%で変わっていない。また、この夏は雨量が減るラ・ニーニャ現象が起こるとも。水位上昇や電力危機解消まではもうしばらく、辛抱が必要だ。
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17日のサッカーの全国選手権。パルメイラスは本拠地アリアンツ・パルケでのインテルナシオナル戦で、ラファエル・ヴェイガの決めたゴールを守りきり、1―0で勝利した。これで、この日にセアラーと引き分けたブラガンチーノを抜いて4位に浮上した。首位アトレチコ・ミネイロとの勝ち点差は13。残り12試合で抜きたいところだ。