労働社会保障省が26日、月間正規雇用統計によると、9月の正規雇用者は31万3902人増加と発表したと同日付現地サイトが報じた。月間正規雇用統計は全就労・失業者台帳(Caged)の改訂版だ。
9月は新規採用178万161人、解雇146万6259人で、正規雇用者が31万人余り増えたが、8月の36万8千人と比べると14・7%少なかった。これにより、1~9月の累計は251万2937人の正規雇用増となった。
オニキス・ロウレンゾニ労働社会保障相によると、正規雇用は3カ月間連続で月間30万人以上増えており、「経済活動や雇用が回復している事は顕著」だという。
同相は、新型コロナのワクチン接種進展が経済活動回復の鍵とした後、専門資格取得のための職能訓練や再就職支援プログラムが必要だと強調した。
同相は、「正規雇用者の増加は喜ぶべきだが、ブラジルでは資格や就労の機会がないために非正規雇用に甘んじている労働者が4千万人近くいる」とし、「非正規雇用者が正規雇用にたどり着くための道を開かねばならない」と語った。
この発言は、高齢者や青年の雇用促進のためにと銘打って提出したが、9月に上院で否決された暫定令(MP)を念頭に置いたものと思われる。これはコロナ禍の中で雇用を維持するために導入された時短と減給を軸とするプロジェクトの改定、拡大版だった。
9月の正規雇用はサービス、工業、商業、建設業、農業の5部門で増加した。サービス業では特に、宿泊業や外食産業の回復が注目された。
州別成長率はアラゴアスの4・73%からマット・グロッソ・ド・スル州の0・49%まで幅があるが、一応、全連邦自治体で増加を記録した。