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憩の園=10種類の運動器具を設置=裁判官キナシ氏の寄付金で

除幕式の様子

除幕式の様子

 救済会(吉岡黎明会長)が運営する日系高齢者福祉施設「憩の園」は9月24日、キナシ・エリザベッチ・タエ氏からの寄付金で建設した運動器具のイナグラソンを盛大に開催した。
 クリチバで裁判官を務めるキナシ氏は、2014年に亡くなった同氏の姉キナシ・マリア・ホミ氏が残した遺産を合わせて、自分からの寄付金を日系福祉団体や病院などに寄付をしている。
 同園には昨年も約8万レアルを寄付し、施設内にダイキンのエアコンが設置された。今回の寄付額は約7万レアル(約140万円)。この寄付金で同園内広場に、10種類の運動器具が取り付けられた。
 イナグラソン当日は、設置した運動器具広場のすぐそばの野外庭園で、職員や入居している高齢者の約50人が集まり軽食やお祝いのケーキなどが振る舞われた。
 キナシ氏はクリチバ在住のため、当日の式典には参加しなかったがテレビ電話で式の様子をみて、無事に設置されて関係者が喜んでいる姿を見て喜んでいたという。
 救済会の吉岡黎明会長は「本当に嬉しい。言葉にすることが難しいけれど、この運動器具で皆健康維持をしていただきたい」と述べた。
 本田イズム副会長は、「この健康器具の設置は6年前からの願いでした。願っているばかりで設置できませんでしたが、このたびキナシさんからの寄付で実現することができました。心から感謝します。この健康器具で入居者も職員も皆で使用して健康を保ってほしいです」と感謝した。
 ドナ・マルガリータの右腕として長年、救済会「憩の園」の事務方を担い、過去に会長も務めた吉安園子さん(2世・93歳)は、「キナシさんのおかげで、みんなの交流する場所がまたひとつ園内にできたことを本当に嬉しいと思っています。この寄付でお年寄りや職員、地域の人の交流がより活発になることを期待してます」と笑顔を述べた。