「死者の日」で国の祝日だった2日朝、サンパウロ市第2の規模を誇るサンルイス霊園で、コロナウイルスの犠牲者に対する追悼式典が行われた。ワクチン接種の普及による感染者、死者減少、規制緩和により、南米最大規模の霊園でもある東部のヴィラ・フォルモーザや南部のサンルイス霊園をはじめとする霊園では、多くの市民が長蛇の列をなし、亡くなった人たちを偲ぶ姿が見られた。参列者の中には「コロナだけでなく、貧困や殺害で若くして亡くなったサンパウロ市近郊の黒人の人たちもここで多く眠っている」とコロナ禍以外で亡くなった人たちを追悼する人もいた。2日付本欄でも伝えたように、この日は恒例の「ゾンビ・ウォーク」は行われなかった。今はまだ、死を題材にして楽しむ余裕はなさそうだ。
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10月26日、サンパウロ州カンピーナスで偽造ウイスキーを製造していた疑いで男性が逮捕された。男性は自分の車で農園に到着したが、車の中からはアルコールの樽が見つかった。また、農園からは、酒をつめるための瓶200本と偽造ラベルを貼ったウイスキー15本、150リットルの穀物製のアルコールと110リットル相当の偽造ウイスキーも見つかり、現行犯逮捕された。容疑者はカンピーナスでこれらの偽造酒を売る予定だったという。クリスマスが近づくとこういう犯罪も増えやすくなるか。
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2日のサッカーの全国選手権。フラメンゴはブラジル杯準決勝で苦杯を舐めたアトレチコ・パラナエンセを相手に、試合早々に2点を先制したが、試合終了間際に追いつかれ、2―2で引き分けた。試合のなかった首位アトレチコ・ミネイロとの勝ち点差は1しか縮まらず、9点差だ。レナト監督はブラジル杯敗戦時に辞意を表明したのに慰留されたが、立場は苦しい。