調査団体大手のIpespe(旧Ibope)が3日、大統領選に関する最新の世論調査の結果を発表した。ルーラ元大統領(労働者党・PT)はどの候補に対しても有利だが、ボルソナロ大統領は決選投票で4人の候補に敗れる可能性があるとの結果が出た。3、4日付現地紙、サイトが報じている。
Ipespeが10月25〜28日に行った調査によると、ルーラ氏は「シナリオ1」で42%の支持を得て、28%のボルソナロ氏、11%のシロ・ゴメス氏(民主労働党・PDT)、4%のジョアン・ドリア氏(民主社会党・PSDB)、3%のルイス・エンリケ・マンデッタ氏(民主党・DEM)、2%のロドリゴ・パシェコ氏(社会民主党・PSD)らをリードした。
ルーラ氏は、PSDBの候補をエドゥアルド・レイテ氏にし、セルジオ・モロ氏(ポデモス)、ニュースキャスターのダテナ氏、シモーネ・テベテ氏(民主運動・MDB)、アレッサンドロ・ヴィエイラ氏(シダダニア)を加えた「シナリオ2」でも41%の支持率を保ち、ボルソナロ氏の25%、シロ氏の9%、モロ氏の8%、3%のマンデッタ氏、ダテナ氏、レイテ氏、2%のパシェコ氏、1%のテベテ氏、0%のヴィエイラ氏を大きく上回った。
ルーラ氏は決選投票のシミュレーションでも、ボルソナロ氏に50%対32%、シロ氏に49%対29%、モロ氏に52%対34%、ドリア氏に51%対23%、レイテ氏に50%対22%で勝利するという結果を得た。
一方のボルソナロ氏は、ルーラ氏以外の候補との決選投票となった場合も、シロ氏には34%対44%で敗れるとの結果が出た。ドリア氏とでは35%対40%、レイテ氏とでは34%対37%で、統計上の誤差を入れるとほぼ互角だが、数字の上では不利な展開となっている。
この調査の誤差は3・2ポイントで、信憑性の高さは95・5%となっている。
Ipespeはボルソナロ政権に対する評価も調査しており、64%が同政権を「不合格(承認できない)」と評価した。現政権のパフォーマンスを「悪い、最悪」と評価した人は54%に上っている。
また、同政権にまつわる報道の内容を「好ましくない」と評価している人が59%いることも判明した。最近のニュースで最も知られていたのは、「大統領がコロナワクチンでエイズが蔓延すると語った」で、25%の人が知っていた。
★2021年9月18日《ブラジル》世論調査でボルソナロ不支持が過去最高53%=大統領選でのルーラ優位動かず
★2021年7月13日《ブラジル》世論調査でボルソナロの評価、最悪に=大統領選で3人に敗退予想=罷免支持が初の過半数超え=「汚職政権」と7割が判断
★2021年6月26日《ブラジル》大統領選世論調査=今選挙ならルーラ1回目で当選=ボルソナロ支持は23%まで下落