ホーム | ブラジル国内ニュース | 《サンパウロ州》昨年3月以来初のコロナ死者ゼロ=他8州でも記録、収束に前進=全国一、65%接種完了

《サンパウロ州》昨年3月以来初のコロナ死者ゼロ=他8州でも記録、収束に前進=全国一、65%接種完了

日常が戻りつつあるサンパウロ市の様子(EDSON LOPES JR./SECOM)

 サンパウロ州政府が8日午後、7日から8日午後2時までの24時間の新型コロナの死者は20カ月間で初めて皆無となったと発表したと8、9日付現地紙、サイトが報じた。
 最悪時の4月6日は1日で1389人が亡くなっていたサンパウロ州だけに、初めての死者ゼロという報道は喜びを持って受け止められている。ブラジルにある27連邦自治区中で同州は最も人口が多く、最も早く感染者や死者が報告された。
 8日はサンパウロ州以外にも死者ゼロと報告された州が八つ(ミナス、ゴイアス、ピアウイ、セルジッペ、アクレ、アマパー、ロンドニア、ロライマ)ある。また、ゴイアス、セルジッペ、アクレ、アマパー、ロンドニアの5州は最低2日間、死者ゼロを記録している。リオ州の死者は26人で、死者ゼロは続かなかった。
 サンパウロ州初の死者確認は昨年3月16日で、翌17日に保健省のシステムに登録された。7~8日の死者が20カ月間で初めてのゼロを記録したという事は、初の犠牲者登録から丸600日間、死者が出続けていた事を意味する。同州の死者累計は15万2527人に上る。
 これにより、8日現在のサンパウロ州での死者の7日間平均は73人に落ちた。同州では10月12日以降、死者の7日間平均が2ケタ台を保っている。集中治療室(UTI)占有率も、サンパウロ大都市圏が31・3%、州全体では24・5%に低下した。

パンデミック開始後初めて、サンパウロ州で死者ゼロを記録と報じる8日付アジェンシア・ブラジルの記事の一部

 8日現在の入院者数はUTI1375人、一般病室1636人の計3011人で、UTI入院が必要となる重症者は、基礎疾患がある人、ワクチン接種を受けていない人や終了していない人、接種完了から半年以上たっている人だという。
 サンパウロ州の死者の7日間平均はピーク時の4月1日に890人を記録後、数カ月間、高止まりしていた。100人を切ったのは10月12日で、同月18日には49人まで落ちたが、再上昇し、今月6日は77人に達した。だが、以後、75人、73人と低下している。
 サンパウロ州は全国一ワクチン接種が進んでおり、10月5日には人口の58・91%、10月25日には同65・42%が接種を完了している。
 ただ、外出規制緩和などもあり、感染者は8日も359人増え、441万3241人となった。また、サンパウロ市は金~日曜日は感染者や死者の登録を行わないため、7~8日も死者が出ていた可能性がある。州当局も月曜日は感染者や死者の登録数が減る事を認めている。