11月23日付けで帰朝が決定した山田彰駐ブラジル日本国特命全権大使の送別会が、10月27日にサンパウロ市のブラジル日本文化福祉協会の貴賓室で盛大に行われた。
山田大使は2017年8月に着任。任期中はブラジルとの外交に尽力するのみならず、パラー州トメアスーで開催された「アマゾン日本人移住90周年式典」や、「モジ秋祭り」に参加するなど日系社会のイベントにも精力的に参加してきた。
当日は、文協、ブラジル都道府県人会連合会、サンパウロ日伯援護協会、ブラジル日本商工会議所、日伯文化連盟、在サンパウロ日本国総領事館の各代表者や関係者など約70人が集まり、それぞれが感謝の言葉を贈った。
日伯国歌斉唱から始まり、文協の広報マーケティング担当理事のタケハラ・パトリシア氏が、「在任中は日系社会のために多大なる貢献をしてくれた。私達がこれからも日本文化を広め、日本の価値観を伝えていくモチベーションを高めました。本当に感謝しています」と深謝した。
次に日系5団体を代表して文協の石川レナト会長が、「山田大使は在任中、様々なイベントに出席して日系社会に貢献してくれた。それはコロナ禍でも変わらず、対面イベントができない間もオンラインなどで率先して参加して日系団体を助けてくれた。だからこそ山田大使は非常に評判がよかったと実感しています。本当にありがとうございました」と述べた。
山田大使は「在任中は多くの日系人、日系社会に大変お世話になった。残念なことにコロナ禍が始まり対面で会う機会が減ってしまった。そんな中でもこのように送別会を開いてくれて本当に嬉しい。日系社会も新しい世代に変わっている最中で多くの問題があるが、この強い団結力があれば乗り越えられると思っています」と述べた。
「日本に帰国しても日系社会との繋がりは絶やさないようにしたい。またポルトガル語の勉強も引き続き日本で続けたい」と笑顔で続けた。
山田大使のメッセージ後、各日系5団体からプレゼントを受け取り記念撮影。その後、同協会内のサロンで夕食を共にして送別会を終えた。
後任は、中南米局長を務めた経験を持つ林禎二氏が12月3日より着任する予定。
■大耳小耳■
山田大使が好きなブラジルの食べ物は「シュラスカリアの肉」と「フルーツ」だとか。大使は「色々な種類の肉が次から次に回ってきて、好きなだけ食べるのが本当に好き。ブラジルは肉が本当に美味しい。広大な大地で作られたフルーツは、甘いのに日本よりも安くて本当に感動した。次はいつ食べられるんだろう…」と後ろ髪を引かれるような様子で語っていた。