サッカーの女子W杯に史上最多の7回、五輪にも7回出場したフォルミーガ(43)が25日、ブラジル代表を引退した。25、26日付現地紙、サイトが報じている。
フォルミーガは25日、アマゾナス州マナウスで開催中の女子サッカー国際トーナメントの対インド戦に出場。これが代表最後の試合となった。
フォルミーガの本名はミライルデス・マシエル・モッタで、1978年にバイア州サルバドールで生まれ、12歳でサッカーを始めた。男子代表の主将を務めていたドゥンガに憧れ、ボランチを志した彼女は、サンパウロFCで早くから頭角を現し、17歳だった1995年に代表入りを果たした。
フォルミーガ(蟻)というあだ名は、自分のエゴを出さず、チームを第一に献身的なプレーをするところから名付けられた。
1995年にスウェーデンで行われたW杯に出場して以降、四半世紀にわたり、女子代表の8番は彼女の番号となった。翌96年にはアトランタ五輪に出場。この時から、サッカー選手としては男女含めて最多となる、W杯7回、五輪も7回連続という偉業を成し遂げた。
この間、メダルは、W杯が1999年米国大会での銅、07年中国大会での銀、五輪が04年アテネ大会と08年北京大会での銀だった。これらの大会では、攻撃の要で女子の世界最優秀選手にも度々選ばれているマルタと共に、チームの攻守を支えた。
40歳を過ぎても代表選手の重責を担い続け、代表として通算234試合に出場、37得点を記録している。プロリーグでは、現在も所属するサンパウロの他に、スウェーデンのローゼンゴード、フランスのPSGなどで活躍した。
今回の引退に際しては、マルタをはじめとした女性選手たちだけでなく、ネイマール、カフー、カカー、ダニ・アウヴェス、ペレなどといった、ブラジル男子の大物選手たちが続々とメッセージを寄せた。
フォルミーガは、「女子サッカーの成長を見届けて来ることができたことが、人生で一番の幸せ。これからのブラジルの女子サッカーは、私が初期に体験した障害の半分も悩まされることなく、輝く未来が約束されていると信じて活躍してほしい」と語った。
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