経済省が1日、11月の貿易収支は13億700万ドルの赤字だったと発表したと同日付現地サイトが報じた。11月の輸出は202億9600万ドル、輸入は216億300万ドルだった。
貿易収支が赤字となったのは、今年1月の2億500万ドル以来だ。昨年11月は24億8800万ドルの黒字だったから、季節的な要因以外の理由がありそうだ。
経済省によると、11月の1日あたりの輸出額は昨年同月比で23・2%伸びたが、輸入が53・1%伸びて赤字に転じたという。
11月の輸入が急増したのは、購入量の増加と価格高騰の両方が影響している。輸入増と価格高が重なった商品は、燃料全般と天然ガス、電気、肥料、医薬品に集中しているという。医薬品の中には新型コロナ用のワクチンも含まれている。
輸出増が目立つのは、4万1689・1%増のニッケル鉱やその精鉱、1025・6%増のソフトと呼ばれる植物製油脂、217・5%増の鉄または鋼(半製品やインゴットなど)、163・1%増の大豆、120・4%増のアルミニウム鉱石と精鉱などだ。
輸入増が目立つのは、925・1%増の液化または非液化天然ガス、433・8%増の未粉砕のとうもろこし(スイートコーンを除く)、268・7%増の未粉砕の大麦、254・7%増の粉末木炭、165・7%増の肥料、162・9%増の石油燃料油(原油以外)などだ。獣医用以外の医薬品は136・5%、原油や瀝青鉱物からの原油も103・2%増えた。
ただし、1月からの累積は571億9100万ドルの黒字で、1989年の統計開始以来最大の黒字額を計上している。